麦の文化が根付く大分県宇佐地方。この地で三和酒類がより美味しい本格麦焼酎づくりのため、また、地域農業の活性化を目指して始めた取り組みが、大麦ニシノホシの開発でした。その開発の経緯や、今年14年目を迎えた「西の星賞」制度についてご紹介いたします。


大麦の取り組みと背景

ここ大分県は、古くから麦の栽培が盛んな土地でした。昭和35年頃には40,000ヘクタールを超える作付け面積を有していましたが、その後、徐々に減少し、昭和50年前後には5,000ヘクタール程度に。平成8年からは、「農地の高度利用運動」とともに増減を繰り返し、現在に至ります。三和酒類が本社を置く宇佐市は、県内市町村のなかでも最大の穀倉地帯を有し、近年麦の生産量が増え続けている地域です。広大な宇佐平野には、県産麦の作付け面積の約60%にあたる約2,400ヘクタールの麦畑があり、一面に広がる黄金色の麦は、初夏の風物詩となっています。
三和酒類が本格麦焼酎を発売したのは37年前のこと。麹原料にも大麦を使用する大麦100%の焼酎は全国的なブームを呼び、焼酎の生産量は拡大し続けました。

しかし、当時は、焼酎用に育成された大麦品種はなく、また焼酎好適品種に関する調査研究もほとんど行われておらず、独自性のある品質を追求するため、国内、特に地元で、より醸造適性の高い原料を確保することが課題の一つでした。そこで平成6年、さらなる品質追求のため、また同時に地産地消農業振興を目指し、大分県本格焼酎技術研究会、大分県農業技術センター(現:大分県農林水産研究センター)、大分県産業科学技術センターとの産官共同の研究として始めた取り組みが、焼酎製造に適した品種ニシノホシの開発でした。
開発着手から20余年、今ではその取り組みが実を結び、ニシノホシの生産量は県産大麦の約90%を占めています。作付け面積は、同取り組みが始まった当初は宇佐市で30ヘクタール程でしたが、現在は約800ヘクタール。この20年程で約26倍にも広がり、宇佐市の麦畑の約3分の1を占めています。

「ニシノホシ」開発経緯と『西の星賞』制度

ニシノホシの開発は、20品種・系統もの大麦を対象として、本格麦焼酎の製造に適した品種を選定するというもの。具体的には、三和酒類・三和研究所にて、それぞれの大麦から麹をつくり、実験室レベルの麹菌適性の評価、小規模な醸造試験や品質検査を繰り返すという地道な工程でした。当研究所では、約3年近くもの年月をかけて上記の選定作業を行い、最終的には試験製造した焼酎の官能試験を行いました。そうして選び抜かれた品種は、その後「ニシノホシ」と命名登録され、大分県の奨励品種となりました。
三和酒類では、この新しい品種を実際に農家の方々に生産してもらうための普及活動として、平成12年に地元のJAおおいた(宇佐事業部・安心院事業部)と生産協定を締結。その後、醸造試験を繰り返し、ニシノホシ100%でつくった焼酎を完成させ、平成13年、本格麦焼酎「西の星」の発売となりました。初年度は大分県限定での発売でしたが、平成14年からは全国発売に拡大し、地産地消、または焼酎の民間流通の先駆けとなりました。

平成17年からは、「西の星」のさらなる品質向上および地域農業の活性化を目指して、「西の星賞」制度を創設。 生産量などの条件を満たした生産者の方々にエントリーしていただき、最も品質が良いと評価されたニシノホシをつくった生産者を表彰し、さらに「西の星賞 受賞酒」として数量限定で生産・販売する制度です。創設以来、徐々に地域の方々に浸透し、今年で14年目を迎えました。
三和酒類では、今後も原料の麦からつくる焼酎文化の形成、発展を目指すとともに、地産地消、地域活性化に尽力してまいります。



「西の星賞 受賞酒」が選ばれるまで

宇佐地域で大麦「ニシノホシ」を生産する個人や組合等から、生産量などの一定の条件を満たした生産者がエントリー。例年、約50ものエントリーがあります。


「三和研究所」にて粒の硬さ、硬さのばらつき具合、粒の充実感(重さ、大きさ)などを、昨年の平均値と比較して評価します。これにより醸造適正が高い4つを選抜します。


三和酒類の実証・研究プラントであり、製造の中間プラントとしての役割も担う「酒の杜21世紀工房」にて、4つの原料から麹をつくり、仕込みを行います。大麦麹のみを使用した全麹仕込み、低温長期発酵です。


完成した焼酎を、「味」「香り」「総合」の3項目ごとに点数を付けて評価。社内の厳しい「味覚パネリスト試験」に合格した有資格者が集まり、合計3回にわたる審査を行います。この際、どの生産者の焼酎か評価者には分からないよう、原料の生産者名は伏せられます。


評価が高かった2つの焼酎を社内の会議に提出。承認を得て、「西の星賞」の収穫地が決定します。


決定した2つの原料をそれぞれ使用し、その年の「西の星賞 受賞酒」を充填します。ラベルには原料を生産した地区名を記載。例年、数量限定で大分県内を中心に販売します。


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